任意整理は、裁判所を通さずに当事者同士が話し合って、借金の総額や毎月の返済額を減らす手続きです。一部の借金のみを対象にすることができるので、保証人がついている借金はこれまで通り返済することもできます。債権者に対して、利息制限法による引き直し計算で利息を減額し、将来の利息はカットするなどの交渉を行います。そのまま返済するのに比べて支払い総額は減り、毎月の返済額を生活に支障がない程度に抑えることも可能です。過払い金が発生した場合には、払い過ぎた利息が返ってくることもあります。任意整理を利用できるのは、減額した借金を返済できるだけの収入がある人です。任意整理は、財産を処分する必要がなく、官報に氏名が記載されることもありません。ただし、減額しても借金を返済する必要があり、信用情報機関に任意整理した情報が登録されるため、5年程度は新たなローンの利用やクレジットカードの作成はできません。交渉は、通常は弁護士や司法書士など、法律の専門家に依頼します。